vol.20 空き家になったら…
2024年06月01日
【空家になったらどうする?】
全国的な人口減少や高齢化、人口の都市部への集中などによって引き起こされる空き家問題はとても深刻で身近な問題となっています。
弊社での相談は”相続”が大半を占めており、そこで、空き家となった不動産売却の成功例と失敗例をズバリご紹介します。
<売却に成功する方・失敗する方の特徴>
1、空き家期間
今後、誰も済む予定が無い家を売却に向け「行動」と「即決断」ができる方は成功者です。
弊社の事例でも中古物件で即成約に結び付いた物件の多くは、数カ月前まで実際に生活されていた物件でした。家は人が生活していると一緒に呼吸してくれますが、空き家になってしまうと急速に老朽してしまいます。
築年数が古ければ古いほどそのスピードも速くなってしまいます。「週に1~2回は窓を開け空気の入れ替えをしています!」とお話しされる方もおられますが、残念ながら気休め程度にしかなりません。
売却を決断するには各々いろいろな事情があるかと思いますが、空き家になって1年以内を目安に売却できるように行動しましょう。
2、価格設定
売出は適正価格で市場に出しましょう。
適正価格とは、その地域の相場や成約事例に基づいて算出された価格です。
地元の不動産会社であればその地域の相場は大体把握していますので、遠方の不動産会社に販売をお願いするのはNGです。
そして、失敗例で多かったのは”遠方で都会に住んでいる方”です。
都会に住んでいると地方の不動産価格の安さに驚愕し、こちらが相場をお伝えしても中々ご納得されません。
地元の不動産会社の言う価格やアドバイスを信じることが成功の秘訣です。
<実際にあった失敗例>
~遠方で都会にお住いの息子さんより実家の売却依頼~
・築35年
・2階建て(ハウスメーカー施工)
・地域的にはあまり人気のない地域
・全体的にリフォームが必要
・販売価格:1280万円(相場900万円)
→相場より高めで販売スタートした為、問い合わせ無し。3か月後50万円値下げ。
→更に6か月後100万円値下げ(価格1130万円)
→何組かのお客様をご案内する中、980万円だったら購入したいと言うお客様の提案を売主へお伝え
→相場より高い価格での交渉である為、売主にこのお客様で決めるようにアドバイスするが「1000万円は切りたくない」との事でお断りする。
→その後、問い合わせも無くなり更に値下げが続き、最終的に売却した価格は480万円になったそうです。
欲をかいてしまい失敗した事例です。
このような事態に陥らないよう弊社は販売前に売主様にはしっかりこのお話しをさせていただいております。
価格交渉をしてくる方は購入意欲が高い方ですので、こちらのアドバイスにきちんと耳を傾ける方は成功者です。
空家に関しては法律が厳しくなり、放置する事に何の利益ももたらしません。
時が経てば経つほど価値も下がりますので、早めに処分する事が賢い成功の秘訣です。