vol.16 「レインズ」とは?

2021年07月26日

【不動産会社専用の検索サイト?「レインズ」とは?】

 

不動産の検索サイトというと、皆さまは恐らく「SUUMO」「at-home」「HOME’S」などをイメージされると思います。

これらのサイトは広く一般向けに公開されており、どなたでも情報の閲覧ができるようになっています。

 

しかし、前項でも簡単に触れていますが「不動産会社専用の検索サイト」というものが存在しています。

実は前述の大手3社も「不動産会社専用サイト」は運営していますし、それら以外にもいくつか存在していますが、やはり最も大きいものは国土交通省管轄の「不動産流通機構」が運営している「レインズ(REINS)」でしょう。

 

レインズは、全ての不動産会社が同じデータベースを閲覧しています。

これは大手だろうが中小だろうが変わりなく、不動産会社はレインズを介して情報共有を行っていますので、レインズの登録により業者間の情報格差はほぼ無くなったと言えます。

 

 

売却講座 レインズ

レインズには国内の不動産取引に関するあらゆる情報が蓄積されており、現在販売中の物件情報はもちろん、過去の成約事例も「いつ、いくらで取引されたのか」まで知ることができるようになっています。

不動産会社は査定を行う際これらの情報が閲覧できるので、過去と現在の相場を掴めるのです。

 

ちなみに、不動産会社が査定をするときは「現在の売出事例」よりも「過去の成約事例」を重視する傾向が強いです。

これは「実際にいくらで成約するか未確定」な売出事例よりも「売主様と買主様が納得した価格」である成約事例のほうが信頼できるためです。

また、売出事例の中には「高額査定の影響で相場からかけ離れている物件」が混ざっているかもしれないというのも理由の一つです。

 

レインズから得られる情報は全ての不動産会社が同じ情報を得ることができます。

しかし、同じ不動産について複数の不動産会社がレインズを使って査定しても異なる査定価格が提示されるのはなぜでしょうか。

理由は2点あります。

 

1、会社によって使う成約事例が違うことがある

2、「個人の主観」によって左右されている

 

なので、査定価格に差がある場合には「なぜその価格としたのか」という「根拠」が重要になるのです。

 

どのような事例を使ってどんな考えで算出したのか、複数の不動産会社から根拠を聞きながら売主様自身にとって査定価格を考えてみると良いでしょう。